記事の要約
- NMNを含む機能性表示食品が消費者庁に受理
- 中高年の歩行能力改善、筋力維持、美肌効果を確認
- 日本初のトリプル訴求の抗老化サプリメント
NMNを含む機能性表示食品が消費者庁に受理
機能性表示食品検定協会株式会社は、2024年8月16日にNMN（β-ニコチンアミドモノヌクレオチド）を関与成分とするサプリメント「機能性表示食品ＮＭＮ」が消費者庁に受理されたことを発表しました。本品は中高年の歩行能力改善、筋力維持、美肌効果という3つの機能性をうたう日本初のトリプル訴求の抗老化サプリメントとなっています。
NMNは体内でNAD＋に変化し、ミトコンドリアを活性化させてATPの産生を助けることが知られています。また、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化させる効果も確認されており、様々な生活習慣病の予防改善が期待される抗老化成分として世界中の研究者から注目を集めています。
本品の機能性表示食品化には1年半の期間を要し、男性のみを対象とした臨床試験結果を女性にも適用するため、1日の摂取量を300mgに設定する必要がありました。また、2025年から必須となるPRISMA声明2020に対応するため、システマティックレビューの作り直しも行われ、厳しい審査を経て消費者庁に受理されるに至りました。
機能性表示食品NMNの詳細
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | 機能性表示食品ＮＭＮ（エヌエムエヌ） |
| 届出番号 | J332 |
| 機能性関与成分 | NMN（β-ニコチンアミドモノヌクレオチド） |
| 1日当たりの摂取目安量 | カプセル10粒（NMN 300mg） |
| 主な機能性 | 歩行能力維持、握力・立ち上がり機能維持、肌の潤い・弾力維持 |
| 想定する主な対象者 | 健常な中高年男女、65歳以上の男性、肌が乾燥しがちな健常な成人男女 |
ニュースを読んでみた所感
NMNを含む機能性表示食品が消費者庁に受理されたことは、抗老化サプリメント市場に大きな影響を与える可能性があります。特に、歩行能力改善、筋力維持、美肌効果という3つの機能性をトリプル訴求できる点は、高齢化社会の日本において非常に注目される要素となるでしょう。臨床試験に基づいたエビデンスがあることで、消費者の信頼を得やすくなると考えられます。
今後は、NMNの長期摂取による効果や、より広範な年齢層や性別での臨床試験の実施が期待されます。また、NMNと他の抗老化成分との相乗効果を検証する研究も興味深い展開となるかもしれません。さらに、NMNの生産コストを下げる技術開発が進めば、より多くの人々が手に入れやすい価格帯での製品提供が可能になるかもしれません。
機能性表示食品制度の厳格な審査を通過したことで、NMNの信頼性が高まったと言えます。しかし、消費者の過度な期待を抑えるためにも、製品の適切な使用法や限界についての情報提供も重要です。また、NMNの効果をより詳細に解明し、個人の遺伝的背景や生活習慣に応じた最適な摂取方法を確立することが、今後の研究課題として挙げられるでしょう。
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