グリーンピース・ジャパンがHELP展を滋賀で開催、気候変動問題をアートで可視化し市民の意識向上を促進

グリーンピース・ジャパンがHELP展を滋賀で開催、気候変動問題をアートで可視化し市民の意識向上を促進

PR TIMES より

記事の要約

  • グリーンピース・ジャパンがHELP展を滋賀で開催
  • 来場者230人以上、高校生新聞部とのコラボも実施
  • 10月に青森県弘前れんが倉庫美術館で次回開催決定

グリーンピース・ジャパンが気候変動をテーマとしたアート展HELP展を滋賀で開催

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、2024年8月10日と11日に滋賀県で「HELP展 〜30年後には消えてしまうかもしれない In SHIGA〜」を開催しました。このイベントは、日本における気候変動の影響をアートを通じて感じる展覧会で、来場者数は230人以上にのぼり、東京での開催を上回るペースとなりました。展示では、気候変動の影響で30年後に日本から失われる可能性のある生物や文化をテーマにした作品が展示されました。

HELP展 In SHIGAでは、滋賀県の特色を活かしたオリジナル企画も実施されました。滋賀県の高校新聞部とのコラボレーションでは、「琵琶湖と気候変動」をテーマにした新聞記事の制作が行われています。また、8月11日には「琵琶湖と気候変動」をテーマにしたトークイベントが開催され、京都大学生態学研究センター長や琵琶湖の伝統漁法えり漁漁師などが登壇し、琵琶湖の歴史や現状、気候変動の影響について多角的な視点で語り合いました。

展覧会では、来場者参加型の企画も実施されました。循環型森林経営の木材を使用したモクタンカンというプロダクトを活用し、展示品や会場造作を持ち帰れる「リユースできる展覧会」を実践しました。また、オリジナルコインを使用した擬似募金体験や、「未来への伝言ダイヤル」と題した政策担当者へのメッセージ収集など、来場者が気候変動問題を自分ごととして考えられる仕掛けが用意されました。

グリーンピース・ジャパンのプロジェクト・マネジャー、高田久代氏は、「気候変動対策は、2030年までの残り数年間での取り組みが非常に重要だとされています。より野心的な政策にするよう働きかけるためには、気候変動の影響を自分の日常との繋がりから感じ、効果的な行動を始める市民が広がり、繋がっていくことが欠かせません」とコメントしています。今回のHELP展の成功を受け、次回の開催が10月4日から6日に青森県の弘前れんが倉庫美術館で決定しました。

このHELP展は、アートを通じて気候変動の影響を可視化し、市民の意識向上と行動変容を促す取り組みとして注目されています。展示やトークイベント、参加型企画を通じて、来場者が気候変動問題をより身近に感じ、考える機会を提供しています。今後も全国各地での開催を通じて、気候変動対策の重要性を広く訴えかけていくことが期待されます。

HELP展 In SHIGAの主な特徴

展示内容 参加型企画 地域連携
特徴 気候変動の影響を表現したアート作品 擬似募金体験、リユース可能な展示品 高校新聞部とのコラボ、地域専門家によるトークイベント
目的 気候変動の影響の可視化 来場者の主体的参加促進 地域に根ざした気候変動問題の理解促進
成果 230人以上の来場者 50件以上の「未来への伝言」収集 高校生による新聞記事作成、多角的な議論の実現

HELP展公式サイト

ニュースを読んでみた所感

グリーンピース・ジャパンが開催したHELP展は、気候変動問題を身近に感じられるよう工夫された画期的なイベントだと感じました。特に、アート作品を通じて抽象的になりがちな気候変動の影響を可視化し、来場者の感性に訴えかける手法は非常に効果的です。また、高校生や地域の専門家との連携により、地域に根ざした形で問題を捉え直す機会を提供している点も評価できます。

今後の展開として、デジタル技術を活用したインタラクティブな展示やオンラインでの参加機会の拡大が期待されます。例えば、VRやARを用いて気候変動の影響をより実感できる体験型コンテンツの導入や、SNSと連携したキャンペーンの展開などが考えられるでしょう。また、企業や自治体との協働をさらに強化し、具体的な環境保護活動や政策提言につながるようなプログラムの開発も重要になってくると思われます。

HELP展の取り組みが、気候変動問題に対する市民の意識向上と具体的な行動変容につながることを期待します。特に、若い世代の参加を促進し、将来の環境リーダーを育成する場としての機能を強化することが重要でしょう。また、この展示会のコンセプトを他の環境問題にも応用し、より幅広い環境課題に対する市民の理解と行動を促す取り組みへと発展させていくことも期待したいところです。

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