HON-CF2024が9月に開催、デジタル・パブリッシングの課題と生成AI時代の書き手戦略を議論

HON-CF2024が9月に開催、デジタル・パブリッシングの課題と生成AI時代の書き手戦略を議論

PR TIMES より

記事の要約

  • HON-CF2024が9月6日~8日に開催
  • デジタル・パブリッシングの課題を議論
  • 生成AI時代の書き手の戦略を探る

HON-CF2024の概要と開催背景

特定非営利活動法人HON.jpは、2024年9月6日から8日にかけて、デジタル・パブリッシングの可能性と課題について議論するオープンカンファレンス「HON-CF2024」を開催すると発表しました。初日はリアルとオンラインのハイブリッド形式で、2日目以降はオンラインでの開催となります。「ことばの表現と流通の課題」を主テーマに掲げ、様々な分野の専門家による講演やパネルディスカッションが予定されています。

カンファレンス開催の背景には、電子出版市場の成長とデジタル・パブリッシングの課題があります。2023年の電子書籍(文字もの等)市場は440億円と、紙の書籍市場の7%程度にとどまっており、コミック以外の分野での成長が課題となっています。また、ソーシャルメディアの普及やアルゴリズムによるレコメンド、ChatGPTなどの生成AIの台頭により、コンテンツの在り方や創作者の戦略が問われる時代となっています。

HON-CF2024の初日には、佐藤友美氏による基調講演「人間の書いた文章なのか? と問われる時代に」が行われ、その後のパネルディスカッションでは「生成AI時代の書き手の生存戦略」について議論されます。2日目以降は、新名新氏や下川和男氏による基調講演のほか、技術、軽出版、小出版、編集、教育、雑誌、投稿などをテーマとしたセッションが実施される予定です。

参加費は、一般チケット(懇親会あり・リアル+オンライン)が5000円、リモートチケット(懇親会なし・オンラインのみ)が3000円、学割チケット(懇親会なし・オンラインのみ)が500円となっています。カンファレンスは、本のつくり手を対象としていますが、デジタル・パブリッシングに関心のある幅広い層の参加が期待されています。HON.jpは、このカンファレンスを通じて、ことばの表現を主戦場とするクリエイターやパブリッシャーの今後の戦略について、有益なヒントが得られる機会になると考えています。

HON-CF2024では、スポンサー企業によるセッションも予定されています。メディアドゥによるW3Cの取り組みの紹介、アマゾンジャパンによるKindleダイレクト・パブリッシングについての説明、ブックウォーカーによる英語圏への取次事業とデジタルファースト出版の試みについての発表が行われる予定です。これらのセッションを通じて、出版業界の最新動向や新たなビジネスモデルについての知見を得ることができるでしょう。

HON-CF2024の開催概要まとめ

項目 詳細
イベント名 HON-CF2024
開催日程 2024年9月6日(金)~8日(日)
開催形式 初日:ハイブリッド、2日目以降:オンライン
主催 特定非営利活動法人HON.jp
主なテーマ ことばの表現と流通の課題
参加費(税込) 一般5000円、リモート3000円、学割500円
対象者 本のつくり手

HON-CF2024の詳細ページ

ニュースを読んでみた所感

HON-CF2024は、デジタル出版業界が直面する課題に正面から取り組む意義深いイベントだと感じました。特に生成AI時代における書き手の戦略をテーマにしたパネルディスカッションは、多くのクリエイターにとって貴重な情報源となるでしょう。また、技術から編集、教育まで幅広いテーマを扱っている点も、業界の多様なニーズに応える試みとして評価できます。

今後のカンファレンスでは、さらに国際的な視点を取り入れることで、グローバルな出版トレンドや成功事例についての議論が深まる可能性があります。例えば、海外の先進的な出版社やプラットフォームの代表者を招いてのセッションや、異なる文化圏における電子書籍市場の比較分析などが考えられるでしょう。また、読者側の視点を取り入れたセッションも有益かもしれません。

HON-CF2024を通じて、日本の出版業界がデジタル時代の課題に適応し、新たな成長の機会を見出すことを期待しています。特に、文字ものの電子書籍市場の拡大や、生成AIとの共存を図りつつ人間の創造性を活かす方法論の確立など、具体的な成果につながる議論が展開されることを望みます。継続的な対話と実験的な取り組みを通じて、日本の出版文化の新たな可能性が開かれていくことでしょう。

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