記事の要約
- 丸紅ギャラリーで能装束展を開催
- 江戸~明治時代の能装束を展示
- 9月25日から10月26日まで実施
丸紅ギャラリーで能装束展「格式の美」を開催
丸紅株式会社は2024年8月26日、丸紅ギャラリーで「格式の美 ―丸紅コレクションの能装束―」展を開催すると発表しました。本展は2024年9月25日から10月26日まで開催され、丸紅が所蔵する400点以上の染織品コレクションの中から能装束に焦点を当てた展示となります。江戸時代から明治時代にかけての能装束と装身具、国立能楽堂所蔵の能面が展示される予定です。
能楽は室町時代に世阿弥によって大成され、桃山時代には戦国武将に愛好されました。江戸時代には武家の式楽として大名らに嗜まれ、長い歴史を持つ日本の伝統芸能として知られています。丸紅の前身である丸紅商店時代に発足した「染織名品研究會(名品會)」は、大正時代末期から昭和時代初期にかけて呉服制作の研究資料として染織作品の蒐集を行っていました。
名品會は日本の染織技術の粋が集められた衣装として能装束に注目し、大名家伝来品を含む江戸時代から明治時代の能装束を蒐集しました。これらの蒐集品を通じて、古来の技術や意匠の探究・創作が行われてきました。本展では、これらの貴重な能装束と装身具、さらに国立能楽堂所蔵の能面を展示することで、能装束に秘められた格調高い日本の美意識を紹介します。
展示会の開催期間は2024年9月25日から10月26日までで、開館時間は10時から17時までとなっています。入館は16時半までで、日曜日と祝日は休館となります。入館料は一般500円で、高校生以下は無料となっています。また、障がい者手帳をお持ちの方と介助者の方1名、和装でご来館の方も無料で入館できます。入館料は全額、社会福祉法人丸紅基金に寄付されることも発表されています。
丸紅ギャラリーは2021年11月に開館し、「古今東西の美が共鳴する空間」をコンセプトとしています。丸紅コレクションを中心にさまざまなテーマで展覧会を行っており、本展もその一環として開催されます。今後の企画展として、八幡垣睦子による「古裂のメタモルフォーゼ」や、矢代幸雄歿後50年記念「ボッティチェリ 美しきシモネッタ」特別公開展なども予定されています。
丸紅ギャラリー「格式の美」展の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
展覧会名 | 格式の美 ―丸紅コレクションの能装束― |
開催期間 | 2024年9月25日(水)~10月26日(土) |
開館時間 | 10時~17時(入館は16時半まで) |
休館日 | 日曜日・祝日 |
入館料 | 一般500円(高校生以下無料) |
展示内容 | 江戸時代から明治時代の能装束、装身具、国立能楽堂所蔵の能面 |
主催 | 丸紅ギャラリー |
ニュースを読んでみた所感
丸紅ギャラリーの「格式の美」展は、日本の伝統芸能である能楽の装束に焦点を当てた貴重な機会だと感じました。特に江戸時代から明治時代にかけての能装束を展示することで、日本の染織技術の歴史的な変遷を一度に見られる点が魅力的です。また、国立能楽堂所蔵の能面も展示されることで、能楽の世界観をより深く理解できる展示内容になっていると思われます。
今後の展開としては、能装束の制作過程や修復技術などにも焦点を当てた企画があれば、さらに興味深いものになるでしょう。例えば、現代の染織技術と古典的な技法を比較する展示や、能装束の制作に携わる職人の技術を紹介するワークショップなどが考えられます。また、能楽の演目と装束の関係性を解説するような音声ガイドやアプリの導入も、来場者の理解を深める上で効果的かもしれません。
丸紅ギャラリーのコンセプトである「古今東西の美が共鳴する空間」を活かし、今後は能楽以外の日本の伝統芸能や、海外の伝統芸能の衣装なども取り上げた展示にも期待が持てます。さらに、デジタル技術を活用した展示方法の導入や、オンラインでの展示体験の提供など、より多くの人々が日本の伝統文化に触れられる機会を創出していくことを期待したいと思います。
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