記事の要約
- スマートレーダーが首都圏中学受験塾カオスマップを公開
- 31の集団塾をストイック系とマイペース系に分類
- 授業レベルや塾の特徴を可視化し、選択をサポート
スマートレーダーによる首都圏中学受験塾カオスマップの公開
家庭教師マッチングサービス「スマートレーダー」を運営する株式会社prdは、2024年8月26日に『首都圏中学受験塾カオスマップ』を公開しました。このカオスマップは、首都圏の中学受験における31の集団塾をマッピングしており、ストイック系とマイペース系の2つに大きく分類しています。また、授業のレベル別にさらに分類することで、志望校や実力に合わせた塾選びをサポートする内容となっています。
カオスマップの横軸は、左側がストイック系の塾、右側がマイペース系の塾に分かれています。ストイック系の塾は宿題や予習・復習といった家庭学習、授業内での演習量が多い傾向にあり、マイペース系の塾は授業での「楽しさ」を意識し、家庭学習の量が比較的少ない傾向があります。縦軸は授業レベルの目安となる偏差値帯を示しており、緑色の四角は授業のメインターゲットとなる層、縦の線はその塾の授業でカバーできる層を表しています。
このカオスマップの公開背景には、中学受験者数の増加があります。首都圏模試センターによると、2024年春の私立・国立中学校の中学受験者総数は首都圏合計で52,400名で、受験率は過去最高の18.21%となりました。公立中高一貫校のみの受験者約9,000名を加えると、首都圏の小学生のおよそ4.7人に1人が中学受験をしている計算になります。少子化時代にもかかわらず受験者数は増加傾向にあり、中学の入学定員に対して志望者が増加しているため、全体の合格率は年々低下しています。
スマートレーダーは、AIを用いて家庭教師の能力や指導力を科学的に測定し、総合的な判断で家庭教師を評価し授業料を決定するCtoCプラットフォームです。主な特徴として、AIを用いた家庭教師の能力の分析・測定、東大・京大をはじめとする難関大学の学生に厳選した一流の家庭教師、理想の家庭教師が見つかるマッチングシステムの3つが挙げられます。6000人を超える先生の中から、希望の先生を能動的に探せる「先生の検索」機能と、自身に合う条件で受動的に立候補を募る「先生の募集」機能を提供しています。
株式会社prdは、2018年1月に設立されたEdTechベンチャー企業(東工大発ベンチャー第96号)です。スマートレーダーのほか、大手教育機関向けのDX戦略策定・新規事業開発支援事業を中心に事業を展開しています。代表取締役は金子貴載氏と市川靖裕氏で、東京都品川区に本社を置いています。教育分野におけるテクノロジーの活用と、受験生や保護者のニーズに応える新しいサービスの提供に注力しています。
首都圏中学受験塾カオスマップの特徴まとめ
ストイック系 | マイペース系 | |
---|---|---|
家庭学習の量 | 多い | 比較的少ない |
授業の特徴 | 演習量が多い | 楽しさを意識 |
マップ上の位置 | 左側 | 右側 |
対象層の表示 | 緑色の四角(メインターゲット) | 緑色の四角(メインターゲット) |
カバー範囲 | 縦線で表示 | 縦線で表示 |
ニュースを読んでみた所感
スマートレーダーが公開した首都圏中学受験塾カオスマップは、中学受験を考える家庭にとって非常に有用なツールだと感じました。塾選びは受験成功の鍵を握る重要な要素であり、このマップによって各塾の特徴や対象レベルが可視化されることで、より適切な選択が可能になるでしょう。特に、ストイック系とマイペース系という分類は、子どもの性格や学習スタイルに合わせた選択を促す点で画期的です。
今後は、このカオスマップにさらなる詳細情報が追加されることを期待します。例えば、各塾の特色ある指導方法や、過去の合格実績、オンライン授業の有無などの情報があれば、より具体的な比較が可能になるでしょう。また、地域ごとの詳細マップや、公立中高一貫校対策に特化した塾の情報なども含めることで、さらに幅広いニーズに応えられるようになるかもしれません。
中学受験市場の拡大と競争激化が進む中、このようなサービスの重要性はますます高まっていくと予想されます。スマートレーダーには、AIを活用した家庭教師マッチングの技術を活かし、さらに個別最適化された塾選びのサポートツールの開発にも期待したいところです。例えば、生徒の学力データと各塾の特徴を分析し、AIが最適な塾を提案するシステムなども、将来的に実現可能かもしれません。
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