坂本龍一と高橋悠治の対談本『長電話』が40年ぶりに復刊、発売前重版で話題に

坂本龍一と高橋悠治の対談本『長電話』が40年ぶりに復刊、発売前重版で話題に

PR TIMES より

記事の要約

  • 坂本龍一と高橋悠治による『長電話』が復刊
  • 発売前重版が決定し、9月末に追加出荷予定
  • 復刊に寄せて各界著名人のコメントを公開

坂本龍一と高橋悠治の対談本『長電話』復刊と重版決定

坂本龍一氏が生前から準備していた図書構想「坂本図書」の第二弾として、1984年に初版が発行された『長電話』が2024年8月30日に復刊されることが発表されました。この復刊に先立ち、発売前重版が決定し、9月末頃に追加出荷される予定となっています。『長電話』は坂本龍一と高橋悠治による対談を収録した一冊で、多くのアーティストに影響を与えた幻の名著として知られています。

復刊にあたり、編集者の若林恵氏や小説家の朝吹真理子氏、ラッパーのTaiTan氏らによるコメントが公開されています。朝吹真理子氏は「言葉は、読むひとがいるかぎり、新鮮に、何度も生まれなおす」と評し、TaiTan氏は「言葉が論破だとか動員だとかの道具に成り果てた時代の処方箋として読んだ」と述べています。これらのコメントは、『長電話』の現代的意義を示唆しています。

『長電話』の内容は音楽や芸術の枠を超え、多岐にわたるトピックを扱っています。対話の話題には、電話というメディア、ブルース、ロックンロール、現代音楽、コンピュータ、未来、社会の経済的余裕、正義、国家と企業、CM表現など、幅広いテーマが含まれています。この多様性と深い洞察が、本書を40年近く経った今でも価値ある一冊として位置づけている要因となっています。

『長電話』復刊の詳細情報

項目 詳細
書名 『長電話』
著者 高橋悠治、坂本龍一
ISBN 978-4-910865-08-9
発行 一般社団法人坂本図書
発売 バリューブックス・パブリッシング
発売日 2024年8月30日(金)
価格 3,080円(税込)
頁数 225ページ
判型 四六判

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ニュースを読んでみた所感

『長電話』の復刊は、現代のコミュニケーション環境において貴重な価値を持つと感じました。40年近く前の対話が今なお新鮮さを失わないという事実は、本書の普遍的な魅力を示しています。特に、言葉の持つ力や対話の本質に焦点を当てた内容は、SNSやAIが普及した現代社会において、人間同士のコミュニケーションの在り方を再考する機会を提供するでしょう。

今後は、この復刊をきっかけに、若い世代と『長電話』の対話を繋ぐような取り組みがあると良いかもしれません。例えば、本書の内容をベースにしたオンラインディスカッションや、現代のアーティストたちによる『長電話』への返答のような企画が考えられます。また、デジタル版の提供や音声コンテンツ化など、現代のメディア環境に適応した形での展開も期待したいところです。

『長電話』の復刊は、単なる過去の名著の再販ではなく、現代社会に対する問いかけとしての側面も持っていると考えられます。今後、この本をきっかけに、芸術や社会、テクノロジーなどの分野を横断する新たな対話が生まれることを期待しています。また、坂本龍一氏の遺志を引き継ぐ「坂本図書」の今後の展開にも注目が集まるでしょう。

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