記事の要約
- トクバイ調査で米不足・値上がりに7割超が困っている
- 約半数が米の代わりにうどんを主食として食べる回数増加
- 米の購入平均単価は1年前の1.3倍、チラシ掲載は6割減少
トクバイによる米不足に関する調査結果発表
株式会社くふうカンパニーのグループ企業であるロコガイドは、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」のユーザー12,816名を対象に「米不足」に関する調査を実施し、2024年8月28日に結果を発表しました。この調査は、2024年夏に発生した”令和の米騒動”と呼ばれる米不足問題を背景に行われたものです。
調査結果によると、現在の米不足・米の値上がりについて「とても困っている」「少し困っている」と回答した人の合計が73.5%に達しました。対応策としては「米を販売している店を探して購入している」「価格が高くても購入している」「食卓への米の登場回数を減らしている」が上位を占めています。消費者が様々な工夫をしながら状況に対応している様子が明らかになりました。
米の代替として主食の登場回数が増えた食材については、「うどん」が50.5%でトップとなりました。続いて「パスタ」42.2%、「そうめん」40.2%、「パン」39.5%と、麺類や小麦粉製品が多く選ばれています。また、秋の新米シーズンを控えても、米の購入で最も重視する点は「価格」であることが判明し、消費者の価格志向が強まっていることがわかりました。
米不足による消費行動の変化まとめ
米不足への対応 | 代替主食 | 米購入時の重視点 | |
---|---|---|---|
1位 | 販売店を探して購入(37.8%) | うどん(50.5%) | 価格(45.3%) |
2位 | 高くても購入(36.4%) | パスタ(42.2%) | – |
3位 | 米の登場回数を減らす(35.4%) | そうめん(40.2%) | – |
ニュースを読んでみた所感
この調査結果から、米不足が消費者の食生活に大きな影響を与えていることが明確に読み取れます。特に、73.5%もの回答者が困っていると答えた点は、問題の深刻さを物語っています。米が日本人の主食として重要な位置を占めていることを考えると、この状況が長期化した場合の社会的影響も懸念されるところです。
一方で、消費者が柔軟に対応している様子も興味深いポイントです。うどんやパスタなどの代替食品の消費増加は、日本の食文化の多様性を示すとともに、消費者の適応力の高さを表しています。今後、これらの代替食品の需要増加が食品業界にどのような影響を与えるか、注目に値するでしょう。
長期的な視点では、米の安定供給と価格安定化に向けた取り組みが不可欠です。農業政策の見直しや、気候変動への対策など、多角的なアプローチが求められるでしょう。同時に、消費者の食生活の変化が一時的なものなのか、それとも恒久的な傾向となるのか、今後の動向を注視する必要があります。
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