ピナ・バウシュ「春の祭典」が9月に来日公演、アフリカ13か国のダンサー35名による上演で現代ダンスの魅力を発信

ピナ・バウシュ「春の祭典」が9月に来日公演、アフリカ13か国のダンサー35名による上演で現代ダンスの魅力を発信

PR TIMES より

記事の要約

  • ピナ・バウシュ「春の祭典」の来日公演が9月に開催
  • 「PHILIPS 836 887 DSY」が日本初上演
  • ジェルメーヌ・アコニー「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」も上演

ピナ・バウシュ「春の祭典」来日公演の詳細が発表

パルコは2024年9月11日から15日にかけて、東京国際フォーラム ホールCにてピナ・バウシュ「春の祭典」の来日公演を開催することを発表しました。この公演では、アフリカ13か国から選ばれた35名のダンサーが踊るほか、ピナ・バウシュの最初期のソロ作品「PHILIPS 836 887 DSY」が日本初上演されます。また、ジェルメーヌ・アコニーの「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」も日本初上演されることが決定しています。

来日公演に際し、ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団のメンバーや作曲家三宅純らからエールコメントが寄せられました。市田京美氏は「春の祭典」の衝撃的な初見体験を振り返り、作品に秘められたピナのスピリットが観客を魅了するだろうと期待を寄せています。瀬山亜津咲氏は、「春の祭典」が儀式、犠牲、豊穣、生、死、人間の感情のスペクトルを深く探求する特別な作品であると語っています。

「春の祭典」は、ストラヴィンスキーの音楽とピナ・バウシュの振付が融合した傑作として知られています。土に覆われた舞台で繰り広げられる恐れと慄きのドラマは、ピナ独自のタンツテアターの原点となった作品です。副島博彦氏は、この作品がモダンダンスの一つの頂点であり、その後のピナの作品にも影響を与えたと評しています。

「PHILIPS 836 887 DSY」は、ピナ・バウシュが生前自ら踊ったソロ作品で、世界的にも稀少な上演となります。今回の来日公演では、ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団のゲスト・ダンサーとして知られるエヴァ・パジェが踊ります。一方、「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」は、「コンテンポラリー・アフリカン・ダンスの母」と称されるジェルメーヌ・アコニーの振付による作品で、伝統儀式とコンテンポラリー・ダンスを融合させています。

公演に関連して、ドキュメンタリー映画「DANCING PINA」の上映会や、ピナ・バウシュ・ファンデーション設立者・理事サロモン・バウシュによるトーク・イベントも開催されます。これらのイベントは、ゲーテ・インスティトゥート東京の主催で行われ、ピナ・バウシュの作品への理解を深める機会となるでしょう。

ピナ・バウシュ「春の祭典」来日公演の概要

項目 詳細
公演名 PARCO presents ピナ・バウシュ「春の祭典」 / 「PHILIPS 836 887 DSY」、ジェルメーヌ・アコニー「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」来日公演
日程 2024年9月11日(水)~15日(日)
会場 東京国際フォーラム ホールC
上演演目 「春の祭典」「PHILIPS 836 887 DSY」「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」
チケット料金 S席最前列シート:土日17,500円/平日17,000円、S席:土日17,500円/平日17,000円、A席:土日14,500円/平日14,000円、U-35チケット:9,000円、U-18チケット:3,000円
関連イベント 映画「DANCING PINA」上映会、サロモン・バウシュによるトーク・イベント

公式サイト

ピナ・バウシュ「春の祭典」来日公演に関する考察

ピナ・バウシュの「春の祭典」が日本で上演されることは、現代ダンス界にとって非常に意義深い出来事だと言えるでしょう。特に、アフリカ13か国から選ばれた35名のダンサーによる上演は、文化的な多様性と創造性の融合を体現しており、グローバル化が進む現代社会における芸術の役割を示唆しています。この公演を通じて、日本の観客がピナ・バウシュの作品の普遍的な魅力と、アフリカのダンサーたちが持つ独自の表現力を同時に体験できることは、非常に貴重な機会となるはずです。

今後の展開として、ピナ・バウシュの作品をベースにした新たな創作や、日本の舞踊家とのコラボレーションなどが実現すれば、さらに興味深い展開が期待できるでしょう。また、「PHILIPS 836 887 DSY」や「オマージュ・トゥ・ジ・アンセスターズ」のような稀少な作品の上演は、ダンス史研究の観点からも重要な意味を持っています。これらの作品を通じて、ピナ・バウシュやジェルメーヌ・アコニーの創作プロセスや芸術観をより深く理解する機会が提供されることが望まれます。

この公演を契機に、日本におけるコンテンポラリーダンスの裾野が広がり、より多くの人々がダンスアートに触れる機会が増えることを期待したいです。同時に、日本の舞踊家や振付家たちにとっても、世界的な名作に触れることで新たな創作のインスピレーションを得られるかもしれません。今回の公演が、日本のダンスシーンに新たな刺激を与え、国際的な交流の場となることを願っています。

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