記事の要約
- 泉佐野市が健康マイレージ事業をデジタル化
- アプリ「スポーツタウンWALKER」を活用し利便性向上
- 地域通貨「さのぽ」との連携で経済活性化も
泉佐野市の健康マイレージ事業がデジタル化、アプリ「スポーツタウンWALKER」を導入
大阪府泉佐野市は2024年1月より、健康マイレージ事業のデジタル化を実施し、株式会社アールビーズが運営するスマートフォンアプリ「スポーツタウンWALKER」を採用しました。このアプリでは日々の歩数や距離が自動的に計測され、体重入力によるBMI管理も可能になっています。また、市内外での歩数ランキング表示や、泉佐野市のご当地キャラクター「イヌナキン」が歩数に応じて成長する機能も搭載されました。
本事業の最大の特徴は、健康づくり活動によって獲得した「さの健康ポイント」を地域通貨「さのぽ」に簡単に交換できる点です。1さの健康ポイントは1さのぽ（1円相当）として交換され、市内の店舗で使用可能になっています。このシステムにより、健康増進と地域経済の活性化を同時に図る取り組みが実現しました。
デジタル化による利便性向上の結果、利用者数は導入開始から3ヵ月の4月中旬に当初目標の2,400人を突破しました。8月7日時点では3,588人が登録し、利用者数は主要な政令指定都市と遜色ない水準に達しています。また、60代以上の利用者が全体の約半数を占めており、高齢者層にも広く受け入れられている様子が伺えます。
5月に実施された市民アンケートでは、回答者412名全員が令和6年度も事業の継続を希望しています。参加者からは「いつもより多く歩くようになった」「健康づくりを意識するようになった」といった前向きな意見が多く寄せられました。また、「数値に現れたり、記録が残るので、自然にやりがいを感じるようになった」という声もあり、事業の効果が実感されています。
8月1日からは、泉佐野市以外の医療機関で健(検)診を受診した場合でもポイント付与申請が可能になりました。アールビーズ社は今後も、働き盛り世代や健康無関心層への訴求をサポートし、泉佐野市民全体の健康増進と健康寿命延伸に貢献していく方針です。
泉佐野市健康マイレージ事業の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 事業名 | さのぽっ歩（さのぽっぽ） |
| 使用アプリ | スポーツタウンWALKER |
| 導入開始日 | 2024年1月 |
| 主な機能 | 歩数・距離計測、BMI管理、ランキング表示、キャラクター成長 |
| ポイント交換 | 1さの健康ポイント → 1さのぽ（1円相当） |
| 利用者数 | 3,588人（2024年8月7日時点） |
| 年代別分布 | 60代以上が全体の約半数 |
ニュースを読んでみた所感
泉佐野市の健康マイレージ事業のデジタル化は、健康増進と地域経済活性化を両立させる革新的な取り組みだと感じました。特に、スマートフォンアプリを活用することで、利用者の年齢層を問わず広く受け入れられている点が印象的です。高齢者層の利用が多いことは、デジタルデバイドの懸念を払拭する好事例となるでしょう。
今後の展開として、他の自治体や企業との連携による広域展開が期待されます。例えば、近隣市町村との共同イベントの開催や、企業の健康経営施策との連携など、さらなる相乗効果を生み出す可能性があるのではないでしょうか。また、蓄積されたデータを活用した健康施策の立案や、AIによる個別化された健康アドバイスの提供なども、将来的に検討する価値があるかもしれません。
この事業の成功は、他の自治体にとっても参考になる優れた事例だと考えられます。健康増進と地域経済の活性化を同時に実現する取り組みは、少子高齢化社会における地方創生の新たなモデルケースとなる可能性を秘めています。今後、泉佐野市の取り組みがさらに発展し、全国的な広がりを見せることを期待したいです。
コメント